中原駅前歯科新聞 2019年1/15号 酸蝕症

  • レモンは酸っぱい皆さんは、美容と健康のためにどんなことに気をつかっていますか? 不足しがちなビタミンなどの栄養素を補うために、野菜ジュースや黒酢、果汁100%飲料などを積極的に飲んでいる、という人も多いかもしれません。

    しかし、このような健康に良いとされる飲料には酸性度の高いものが多く、健康のために習慣的に摂取していることが、実は歯に悪影響を及ぼしてしまっているケースがあるというのです。

  • 私たちの口の中は
    食事をすると、私たちの口の中は酸性に傾きます。その酸によって歯の表面のエナメル質からカルシウムが溶け出します。(この現象を『脱灰』といいます。)
    しかし唾液には酸を中和させ、歯から溶けだしたカルシウムを再び歯に浸透させる働きがあります。(これを『再石灰化』といいます。)おにぎりの中身は梅干し!

    梅干しなどのすっぱいものを口にしたり、想像しただけで自然と唾液が口の中にあふれてくるのは、強い酸に備えるための生体反応なのです。
    これは私たちが意識しなくても、毎日、毎食後、自然に起きている口の中の現象です。

  • 酸蝕症とは
    硬くて丈夫な歯も、酸性の飲食物が長く口の中にとどまっていると、歯は酸の影響を強く受けてしまします。
    脱灰に再石灰化が追いつかず、歯のエナメル質がどんどん溶け出してしまうと酸蝕症を発症します。

    酸蝕症になっている歯の症状
     ・冷たいものや熱いものがしみたり、虫歯のように甘いものを食べると痛みを引き起こす
     ・前歯の先端部分が透き通ってみえる
     ・噛み合わせの部分に小さいへこみやくぼみがある
    柑橘類の区切り絵
    酸蝕症の原因となる「酸」
     ・炭酸飲料やスポーツドリンク、黒酢や柑橘類など、飲食物の酸
     ・逆流性食道炎や拒食症、ストレスによる胃炎など、病気や体調不良で口内に出てくる胃酸

  • 酸蝕歯と虫歯の違い
    酸蝕症によって浸食を受けた歯を「酸蝕歯」といいますが、酸蝕歯は食べ物に含まれている酸が歯のエナメル質に直接影響を及ぼします。
    それに対して、虫歯は口内の細菌が砂糖やでんぷん質を栄養にして酸を出し、その酸が歯のエナメル質を溶かすのです。

    また、虫歯は全ての歯に同時に起こることはありませんが、酸蝕歯は酸にさらされた全ての歯に起こります。

  • 臨界pH5.5とは
    通常口腔内はpH6.7のほぼ中性ですが、飲食物などの酸によってpH値が5.5を下回ると歯のエナメル質が溶け始めます。
    pH値が低いほど酸性度が強いものになります。

    飲料のpH値一覧表

  • 酸蝕歯と虫歯の違い
    食後は水やお茶で口の中を中和しましょう酸性度の高い飲食物の中には、美容と健康に良いとされるものも多くあります。良い習慣は継続しながら、摂取の仕方や摂取後の工夫で酸蝕症を予防しましょう。

    ・酸性度の高い飲み物をちびちび飲んだりするのはやめましょう。
    反対に、カルシウムを多く含むヨーグルトや牛乳などは噛むように飲むと効果的です。

    ・食後、酸性に傾いた口の中では歯からカルシウムが溶け出し、歯が柔らかくなっています。
    酸が口の中に長くとどまらないように、早めにお茶や水で中和させましょう。

    歯が健康であることは美容や身体の健康維持にも大切なことです。
    お口の定期健診も忘れずに!

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